「自己周辺」

mimaculワークショップはじめの日。13人の参加者が顔を合わせた。初対面同士の緊張感がただよう。

第1回のワークショップタイトルは『自己周辺』まずメンバーにはあらかじめ「今日家を出る前に、家にあるものを何でもいいので何かひとつ持って来てください」とアナウンスしておく。当日、それぞれの持参したものについて紹介してもらうことから始めた。置物、CD、キーホルダー、写真、拍子木、日傘、指輪、ごみ等々。

その後ひとりに対してひとりずつ質問していく。質問の内容はなんでもよく、持ってきたもののことをさらに聞いてみるのも、全然関係のないことを聞いてみてもいい。質問される側は答えたくないことは答えなくていいし、質問に対して逆に質問してもいい。

自分のことについて話すよりも、自分の周囲にあるものについて、あるいはどういう質問を相手に投げかけるかというところからその人の人となりがよく表れてくると思う。

まずは形式的に質問する/されるをやる訳だけれど、誰かから誰かに対してはっきりとしたヤジルシを投げかけ、投げ返すを一度やることで、初発の通路が開通し、双方向から綾が形成されていく。こういうことはフラットに発言する場を立ち上げるときに有効であるし、大切なことであると思う。全体に対してプレゼンする言葉はどうしても要約されすぎる。省かれすぎない余分を含みこむことは重要である。だから贅沢に時間を使って余計な話をして笑う。そんな訳でこの日はひたすら喋って時間が過ぎていった。

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京都芸術センター Co-program カテゴリーC:共同実験「mimacul」(ミマカル) 文体と歩く半年間のワークショップドキュメントとその後のmimacul告知ページ

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